追憶の方舟

いつかセピアに染まった貴方に、幸せだったよと伝えられたなら

バンギャ・デビュー30周年にあたり

私は明日バンギャ・デビュー30周年を迎える。かれこれ人生の3分の2くらいをバンギャとして過ごしてきたことになる。未だ、現役である。

 

おかしいな。10代の頃は「バンギャなんてハタチまで」と思っていたのに。

 

しょうがないじゃないか、当時からの最推しが未だ現役なのだから。とはいっても、惰性でバンギャをやっているわけではない。

 

バンギャするために猛勉強して浪人もして大学に進学した。大学院にも進学した。留年もした。会社員の父親を見ていて、社会人になったら好きなことできなくなると信じていたからできる限り学生でいる時間を引き延ばしたかった。そして、パート主婦の母親を見ていて、結婚したら好きなことできなくなると信じているからおひとりさまである。最低な娘だ。

 

だが、後悔はしていない。後悔なんぞしてたまるか。

もしも最推しが引退したら。

そのときがバンギャを上がる日かもしれない。

次の推しを見つけてバンギャを続けるかもしれない。

できればそうしたい(笑)

バンギャであることが幸せだと思っているから。

それは逃げなのかもしれない。

でも、いいじゃないか。それで私は幸せなんだから。

 

いまのところ、地方の小さな会社の事務職に就いて働いてる。ちゃんと納税してるし、公共料金の滞納はしてない。学生時代に借りた奨学金約400万円は20年くらいかけてちゃんと返済したし、警察のご厄介になることもなく生きている。文句はなかろう。

 

バンギャ人生30年目。多趣味であれこれと手を出す割には長続きしない自分。唯一途切れずに続いているのがバンギャ活動だ。そういう、なにか続けてきたという財産的なものはこれしかない。

 

バンギャでいて幸せだ、という気持ちをなにかしら形にして残しておきたいと思った。

 

楽しかったこと、嬉しかったこと、切なかったこと。

 

幸せだと思える日々を与えてくれた、この30年に出逢ったすべてのバンドと、バンギャ友と、見守ってくれているパンピな友人たちと、家族に、心からの愛と感謝をこめて。

 

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自分も推したちも現役なので特にここ数年くらいのことには触れずにおこうと思っております。自分の発言で不用意に迷惑が掛かることは本意ではないゆえ。また、個人を特定できても、そっとしておいていただければ幸いです。